煮え湯を飲まされたことにされる

  • 2020.10.31 Saturday
  • 17:09


でね、前回の続きの、飲んだ飲まない事件の話ですが。
こう聞くと、昭和の飲酒検問の話を思い起こす人もいるかもしれませんね。

 

ヒドイよね、あれ。
今でこそ、マイク型のアルコール検査器に息を吹きかけ、呼気に含まれるアルコール反応で白黒つけるわけですが、ふた昔前にもなると警察官が口元に鼻を近づけて匂ったら、車から運転手を降ろし、チョークで書かれた線の上を歩かせて検証するという。

警官といってもオジサンの顔面を口元に近づけられ、どちらかというとそっちの匂いの方がキツイわってこともあったしな。

 

「警察24時」のようなドキュメント番組で、酒気帯び運転の取り締まりの特集を見たときにはコントかと思った。
チョークで書かれた線の上を「まっすぐ歩けるかどうか」が争点となる検問。
ふらつきかけたように見えて持ち直し、うーん、セーフ!!みたいな場面があり、今の時代なら、速攻ラミレス監督がリクエストしてるよね。というか、もう1回歩かせなさい。

 

そうかと思えば、ご機嫌なおっさんが走るように線の上を歩き、「バックもできちゃうよーん」といって、イカ天の相原勇ばりにバックスキップをかまし(大丈夫?平成生まれついてきてる?)、アウトー!!なんてやっていました。
そんな訳で飲んだ、飲んでない、のモメ事が絶えなかったのですが、わたしは一切お酒を飲まないので、そんな事件の話ではありません。

 


わたしがニッタイ大時代に横浜駅近くのスポーツジムでインストラクターのアルバイトをしていたときのこと。


ジムフロアで会員さんにストレッチを教えていたら、尊敬していたフロア責任者のSコーチがものすごい剣幕で歩み寄ってきて、それこそ昭和のヤンキーのようなメンチ切ってきて。
会員さんへのアプローチの仕方が間違っているのとかと動揺しつつも、作り笑顔を崩さず最後の深呼吸までレクチャーしました。
指導をし終えた途端、Sコーチがわたしに、
「おい!口の中に入ってるものを出せ!ガムか飴か?フロアで指導しながらモノ食ってるとは何事だ!」と感情を押し殺そうにも抑え切れずに声を荒げたのです。

 

こちらはというと、ぽかん。
です。

 

え?え?なに?

「何も食べていません」あまりの威圧感に気圧され、21歳のわたし、そういうのが精一杯。

 

「じゃぁ、なんでそんなに頬がふくらんでるんだよ!」

 

えーーーー。

(も、もとからシモブクレじゃないですか・・・)といえる雰囲気はもはや1ミクロンもありません。

 


その1年前の夏休みに、いとこが運営する北海道のユースホステルで住み込みバイトをしていたのですが、ついたあだ名が「ジョー」。
ちょっとかっこいいでしょう?
ほっぺが宍戸錠に似ているとの理由で、毎日イジられていました。
わたしより後から入ったバイトの人は、先輩たちとのやり取りを見て何の疑いもなくわたしの苗字だと確信し「城さん」と呼んでいました。


そんなことが走馬灯のように駆け巡り、「口には何も入れていません」と震えながら答えます。

 

「じゃぁ口を開けてみろよ!」

 

(えーーまじでいってんの。これ、逆に何か入ってた方がすんなり話が終わるんじゃね?
ど、どうしよう。とりあえず、開けるしかないか。)

「あ、あーん」

 

「うん?うん?さては、おまえ隠しただろ。」


「いえ!」

 

「あ、わかったぞ、おまえ、いま、下アゴに入れただろ!! 膨らんでんだよ。見せてみろ」

 

(まじでいってんの・・・。下アゴに食べ物隠すって何の動物だよ。こんなところに貯蔵できるかっつーの。しかも上アゴとかないし。)


左右の頬をめくるようにして中を見せ、上下のクチビルもめくり舌も上下左右に動かし、ずべてをさらけだす21歳のわたし。
もう、いろいろ恥ずかしい。

本当に何も入っていないことがわかると、不思議そうにわたしの顔をじっと見つめるSコーチ。

(もしかして最初からふくらんでるだけだったのか・・・?)

Sコーチの心の声が聞こえる。

 

なぜか、わたしよりも耳を真っ赤に染めているSコーチは、引き下がれなくなったのかさらに大声で迫ってきた。

「おまえ、いま、飲み込んだろう!!!」

(おいおい、もう、勘弁してくれよ・・・。飲んだところで、まだ頬もアゴもパンパンじゃないか。)

「の、飲んでいません」

「いや、飲んだな」

「飲んでません」

「いや、飲んだ。

目を瞑るのは今回だけだからな!気をつけろよ!」

(おまえがな!!!)

 

Sコーチは捨て台詞を吐いて、ジムフロアを去っていきました。

この不毛なやりとりを見ていたKさんは「なんかSさんの方が気の毒だったな」とため息まじりにつぶやきました。

なんで、そうなるのよ。
これが、自分史に刻まれた飲んだ飲まない事件の話です。


ね。下アゴも、主犯格のクチビルに負けない、なかなかのヤンチャエピソードを持っているでしょう。


というわけで2回に渡り長くなりましが、アロハ(むすめ)は、父親似のまま大きくなってほしいのです。

 

今日もアロハにクチビルや二重アゴをペチペチ叩かれました。
目立って気になるようで、ちょうどいい遊び道具のようです。
もう少し大きくなったら、取ってつけた道具じゃなくてお母さんの自前ってわかるかな。


お母さんは顔で語れる女です。

 


にこっ。愛愛。

 

 

ない袖は振れぬ、ある唇は揺れる

  • 2020.09.24 Thursday
  • 22:06

最近、家族で写真を撮ることが増え、3人の顔を見比べながら目を細めています。

 

なんでこうなっちゃうんだろうね?って、凝視してね。

 

コビット(だんな)とアロハ(むすめ)の2人は、透き通るような色白で、顔の一つひとつのパーツが大きいくっきり二重。
年を重ねたコビットは、身体をつくる要素の20%がコナキジジイなんじゃないかってくらい、ずんぐりむっくりしてきたけれど、元イケメンの雰囲気はうっすら醸し出しているんだよね。

アロハも「フランス人形みたい、いやぁ、それよりかわいいかもぉ」なんて、太鼓持ちがお世辞をいうくらいの器量でね。
2人とも目鼻立ちがはっきりしていて華やかなんだよなぁ。

 

一方、わたしは、2月に沖縄の現地の人から色黒ですね〜といわれるほど浅黒く、顔のパーツは遠慮がちに一応ついていて、唯一堂々と大きく目立つ所といえば下クチビル。

 

昔、「口元が、井川ナントカに似ているよねぇ」といわれて、井川遥もけっこう情熱的なクチビルしているしな、なんて思っていたら、「元阪神の」っていわれてね。
まさかの井川慶の方だったよね。暴投気味の変化球が急に飛んできて焦るよね、性別も違うしね。

 

病院でアロハを抱っこしていたときなんて、通りすがりのおばちゃんに「わぁ、とってもかわいい赤ちゃんねぇ。パパ似かなぁ」ってすれ違いながらいわれてね。ひと目見て種類が違うってわかるんだろうね。


家族写真を見ると、ディズニーランドでミッキーマウスとミニーマウスとふなっしーの3ショットを撮ったみたいな画なわけ。
同じ仲間なんだろうけど、キミ、ちょっと違うよねって。
いや、いや、浦安と船橋は近いでしょう、同じ千葉県民同士仲良くやりましょうや〜って食い下がるのを、ミッキーとミニーがムリヤリ口角を上げて苦笑いして受け入れてくれているような。


客観的に自分の顔を分析してみると、アイパンマンといわれる所以の頬骨に乗ったふっくらほっぺとか、魚入れてるの?と聞かれる下アゴとか、悪さしているところはいろいろあるんだけど、主犯格は下クチビルかなって。


ちなみに身体の方は産後5ヶ月で体脂肪18〜19%まで戻ったくらい締まっている方なんだけど、顔が取ってつけたように突然ふっくらぽんで、まさにアイパンマンなのね。

 

でもね、やっぱり最大のインパクトはクチビルだろうね。

 

歯医者で下クチビルに錘のついたフックをぶらさげられたことあります?
厚いかもしれないけど、歯を治療するのにそこまで邪魔なのかな?
治療を終えてフックを取られ、最後に唾液をバキュームで吸われるとき、かなりの確率で下クチビルまで吸い込まれてもっていかれるからね。
足枷がなくなり、束縛から解き放たれたクチビルの狂喜乱舞のブルンブルンブルルルル〜を見て、助手の歯科衛生士が目をつむって笑いをこらえてたっけ。
バキュームで吸ったのあんただよ!って言いたいけど、ブルンブルンブルルルル〜で言えないしね。

 

実家から連れてきたネコのサリーちゃんなんて、いまだに3メートル向こうから、クチビルをじっと見て「シャーーーーッ!」て吹くからね。
中田英寿がセリエデビュー戦でいきなりゴールを決めた後の「シャ―ッ!」を凌ぐ、「シャーーーーッ!」だからね。
オカンが手で払うような仕草をしながら、「サリーが興奮するから早くクチビル隠して!」って言ってきて。
ハウス、ハウスみたいな扱いするけど、クチビルは別の生き物じゃないし、これ、常時顔に付いているし。
しばらく右手で口元を抑えていたら、“ざわちん”か?ってツッコまれるしね。
クチビル隠してって言ったのオカンなんですけど。

 

こうして書いてみて気付いたけど、何のメリットもないと思われたクチビルには、エピソードトークに事欠かないというメリットがありました。
髪をバッサリ切ってショートボブにした頃、「後ろから見ると広瀬すず、前から見るとブルゾンちえみ」の自己紹介で友達100人できたしね。メリットある、ある。

 

クチビルに感謝したいところだけど、実は下アゴもかなりのエピソードトーク持っているのよ。
「飲んだ、飲まない事件」ってやつがあってね。

 

次回はこの事件について。

 

あ、これだけいっておいてナンですが、自分の顔、嫌いじゃない。むしろ、好き。まさかの、好き。

似ていない家族3人の共通点といえば、自分大好きなところかな。やべー家族です。


では、次回につづきます。

 

にこっ。愛愛。

 

笑う角には福田さんが来たる

  • 2020.08.02 Sunday
  • 22:26

このブログにも、わたしの仕事にも欠かせないのが福田さん。
福田さんは、ハマスタの近くにDTP系のデザイン製作会社をかまえ、ご本人は企画・編集、ライティング、宴会部長まで巧みにこなす必殺仕事人。
本当は50代、見た目は40代。風貌は小笠原道大を可愛らしくした感じ。
ここで気をつけなければならないのは、小笠原道大が几帳面なA型であるのに対し、福田さんは ♫超超超いい感じ 超超超超ドB型 なのである。

某編集会議の途中で、クライアントの編集さんから「ていうか、福田さんってB型です?」と強めのサーブを打たれたことがあった。
これがA型だと「どの辺りがB型に見えました?」なんて不必要なラリーを繰り返し、じりじりと攻め上がって最後の最後に「まぁ、わたしB型じゃなくてA型ですけど」とラインギリギリに嫌味のクロスを打ち込んできそうだが、福田さんは違う。
「B型に決まってんじゃん。ほかに見える?俺がB型じゃなかったら誰がB型なのよ」

と、いきなりエアKばりのスマッシュをキメていた。清々しささえ感じる。

そんな福田さんとの出会いは、何をかくそう、ベイスターズのことばかりしたためているこのブログである。
12年前に、わたしのホームページの窓口からメールをいただいた。
会ってお話がしたいです。ただ会うだけじゃおもしろくないんで手土産に仕事を持っていきます、と。待ち合わせの場所は、ハマスタ近くのカフェ。

はい、怪しい。

でも、たとえ悪霊が消えるという高い壺を押し売りされてつきまとわれても、ハマスタの近くなら土地鑑を生かしてまけるとおもい、興味が勝って会いに行ったのだった。

「知らないおじさんから仕事があるって呼び出されてよく来たね、ははは」なんていわれてね。
「こちらが執筆したものを見ていただいてから、お話を進められた方が良いかとおもいまして…」と持参した見本誌を渡そうとすると、
「大丈夫。ブログ見てるから。おもしろいじゃん。いいよ。でね、これがいっしょにやってもらいたい案件でね…」と、その場でもう仕事が始まってしまった。
福田さんは、たまたま見つけたこのブログを2年も前から読んでくれていたらしく、わたしは気を良くしてノッてしまった。

最初にいただいた案件はファッション系の職人さん取材で、そこから仕事のお付き合いが始まり、定期的に依頼をいただくようになった。

新聞関連のお仕事もいただき、当時2軍で寮生活を送っていた筒香嘉智選手のインタビューや運動系の部活取材など、元ニッタイ大、ベイスターズ(佐伯貴弘氏)追っかけ現役選手の足を存分に生かすことができた。
球団発行の媒体でいろいろな選手を取材させていただいたり、ファンクラブの会報を手掛けたり、福田さんと横浜DeNAベイスターズの制作物を形にすることができた。

元々ベイスターズ関連の執筆は細々とやっていたが、球団と直接関わる仕事をさせてもらったおかげで信頼度が高まり、他の媒体からのオファーが増え仕事が広がっていったのだ。
いま野球専門誌や全国誌でベイスターズ記事を書かせてもらえるのも、礎を築いてくれた福田さんのおかげといっても過言ではない。

好き勝手にブログを書いていたら○○の目にとまり夢が叶った、なんて話を聞くと、ちょっとうさん臭いとおもうこともあったが(あったんかい!)、あぁこれかぁ、こういう感じかぁ、すごいすごいとはじめのうちは夢見心地にもなった。

ひとつ仕事をこなすと、次の仕事の規模や責任が少しだけ大きくなることを繰り返すので、わらしべ長者のような気分にもなり、感謝の気持ちでいっぱいなのである。

ただ、取材中にちょいちょい福田さんのドB型ビームが炸裂し、変な汗をかくことがあるが、そこはご愛敬。

こんなこともあったっけ。
ベイスターズ選手の取材待機で、練習中にベンチで待っている間、福田さんが球団職員さんに質問をした。

「あの選手なんていうんですか?」

「うん? ○波選手がどうかしましたか?」

「いやぁ、AV男優顔ですね。セクシーでかっこいい」

球団職員さん絶句してたなぁ。

こんな話は氷山の一角に過ぎない。
現在、育休中だけれど、在宅でできる仕事を振ってくれるとのことで、感謝を込め、またエピソードを披露したい。

福田さん、勝手にいろいろ書いてごめんなさい。
B型だから気にしないよねってことで、ね。

にこっ。

愛愛。

危機一髪(発)!一触即発で即出発

  • 2020.07.17 Friday
  • 16:56

JUGEMテーマ:横浜

ご実家はどちらなんですか?と聞かれたら、ハマスタから1.6kmの所なんです。と答えるようにしている。
へぇ〜いい所ですね。などと、たいがい言ってもらえる。

紛れもない事実だが、この表現で、あることを隠している。
ハマスタから1.6kmというと西側ならみなとみらい、東側なら石川町、元町あたり。
実家は石川町寄りだが、もう少し南の内陸側にある。そう、ブッソーなエリアに近い。
ブログに書いたら7割モザイクが入るくらいの出来事に、こどもの頃から何度も遭遇している。
そのおかげで、危険回避能力と自己防衛能力がやたら高く、カバンは車道側の肩にかけない(ひったくられるから)とか、知らない人が近づいてきたら背後をとられないようにするなどの行為が自然と身についている。
横浜村でゆったりと暮らすいま、日常的に人を警戒していた動物的習性は完全になくなった。


10年以上前のことである。
関内駅と実家の中間地点にある定食屋に、コビット(だんな)と入った。
コビットはラーメンと麻婆豆腐を、わたしはサバ味噌定食を注文して味わっていた。
食べ終わりそうなタイミングで、コビットが少し先の席に目をやり、箸を止めた。
視線の先を追う。

……………………? ………… ? …… !!!

(だよね?だよね。)
コビットと目を合わせてうなずいた。

強面のアニキの前には、疲れきってやつれているおばはんが座り、アニキから何かの説明を受けていた。

テーブルの上には、拳銃。

2人でグアム旅行をしたときに射撃をしたことがあり、その黒光りの重厚感でホンモノだと確信した。
急いで食べて外に出よう。コビットが小声で早口に言う。
店内の人たちは誰も気づいていないのか?
慌てて白飯をかきこみながら、目だけで周りを探る。
店員は厨房の中。客はそれぞれ当たり前のように食事をしている。
見渡していると、拳銃説明会ブースの隣の席に座る、くたびれたサラリーマン風のおじさんと目が合った。
おじさんは、わたしを見ながらそっと左手の指を少しだけ折り、さりげなくピストルの形を作ってこちらに向けた。
手首を上下に動かし、とてもゆっくりな動作で静かにバーン、バーンと打ってくる。
ウインクを何度もして目配せをし、コイツ拳銃持ってるよ、まじのやつだよ、やべーよ、やべーよと必死に伝えてくる。
ウインクがヘタ過ぎて、半開きの口が曲がり、少し寄り目になっちゃっているがとにかく必死だ。
その姿にコビットも気付き、おじさんをじっと見つめた。

そして急に舌打ちをする。
「なんだよ、アイツ。
なんで、こんな緊迫している場面で、何回も俺に『おまえに食わせるタンメンはねぇ』ってやってくんだよ」



なぜ、そうなるんだ。


河本は、拳銃を見て興奮しているのかタンメンはねぇが止まらない。
「俺食ってんのラーメンだし、イラっとするわ」と立ち上がりそうなコビット。
おい、おい、どこでドンパチを始める気だ。

すると、おじさんがおもむろに手を上げた。
「すみません!」と厨房に声をかける。何を言うのか。緊張が走る。

「すみません、
ごはん、おかわり!」

ダメだ、もう、なんかいろいろ限界だ。
おかわりのごはんを持ってきた店員に、ごちそうしまでしたと声をかけ、とっとと支払いをすませた。

外に出ようとして引き戸を開けると、にわかに信じがたい光景が広がっていた。
ジュラルミンの盾を構えた警官30人ほどに店を包囲されていたのだ。啞然。壮観。
反射的に両手を上げると、警官2人がにじり寄ってきた。刑事ドラマの中に迷い込んだ気分だ。
何か言わなければ。
「な、なかに、け、拳銃を持った人がいます」
声を振り絞った。
「わかりました。ケガはない?」
「は、はい」
「中の人の様子は?」
「えっと、あの、その、あ、おかわりしてました」
警官がざわつく。
拳銃を持った男が人質とともに店の中にこもっていると通報があった、と説明され、警官数人が店内を確認してからぞろぞろと中に入っていった。

どうやらわたしたちは知らぬ間に、人質になっていたようだ。その場で警官の質問攻めに合ってから、ようやく解放された。
ふぅ。ため息が漏れる。

西部警察かと思った。とコビット。

ね。うちの実家さ、ハマスタの近くだから良いんだけど、もうこの辺には住みたくないわー。

そうだな。いやぁ、でもぉ西部警察みたいだったわぁ。とコビットもちょっと興奮している。

これがハマスタから1.6kmの世界だ。一般の人が想像する場所と、現実はだいぶ違うであろう。

こんな環境で育った反動なのか、今は横浜市内の農業地域で静かに暮らしている。

パトカーのサイレンや、○○犯の逃亡者がこの辺りに潜伏している可能性があるのでご注意ください、というヘリコプターからのアナウンスで目が覚めることもなくなった。
早朝に鳥のさえずりで起こされる朝も悪くない。
電線が遮らない空と広い畑とアロハ(むすめ)の笑顔と近所の農家さんからいただく野菜で、毎日お腹も胸もいっぱいだ。

そういえば、無意識のうちに避けていたのか、しばらくタンメンを食べていない。
今日は、近所の農家の方に抜きたてほやほやの玉ねぎをいただいたから、炒めねぎ多めのタンメンでも作ってみようかな。


安心したまえ。おまえに食わせるタンメンもあるぞ。


にこっ。

愛愛

始めよくなくても終わりよし

  • 2020.06.28 Sunday
  • 21:18

JUGEMテーマ:結婚式

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人の噂も二十九日

  • 2020.06.14 Sunday
  • 22:59

わたしってばね、どこをどうとっても思いきりハマッコ。やっぱサラブレッドじゃん。という話をしたいとおもいます。

父の実家の最寄駅は石川町、母の実家の最寄駅は西横浜。
わたしはハマの台所、松原商店街生まれ。横浜西口の病院でひょっこり顔を出しました。

1歳で西横浜に引っ越し、3歳から父の実家へ。
4歳のころ、身近な場所に横浜スタジアムができ、地元を盛り上げようと家族で通い詰め、今に至ります。

土地勘のある人は、おや?と思ったかもしれません。
せっかく、ウマイ、安い、便利!な松原商店街で生まれたのに、なんで引っ越しちゃったの?しかも近場にちょいちょい引っ越して…って話ですよね。

そこで、今日は良い子のみんなにワクワククイズを出したいとおもいます!

我が家はちょっと変わった理由で松原商店街から引っ越しました。さて、なんででしょう〜?
少し考えれば、わかっちゃうかな。
ヒントは野球です。
これから正解をお話しするから、この時点で予想してみてね!


では、正解を語っていきますね。


そのころ、うちのオトンは野球チームに入っていて、月に2、3回は試合に出場していました。
 

ちなみに、チームメイトにはキーボーの相方もいたのです。
おじさん(しじみ)世代からすると、キーボーゆうたら、どっちやねん!メガネ、メガネとなるかもしれませんが、バカいってる方のキーボーではなく、バカいってんじゃないよの方のキーボーです。

その相方ですから、すなわちヒロシです。
わたしは今でも「3年目の浮気」をフルコーラスで歌えます。
 

話を元に戻しましょう。

オトンはある日の試合でセカンドベースに滑り込み、野手と交錯して胸を強打し、担架で運ばれました。
試合の途中で帰宅し、翌朝、病院に行く予定でしたが、みるみるうちに顔が青ざめ、胸を押さえてもがくので、オカンが救急車を呼んだのです。病院で診察すると肋骨が3本も折れていました。

自宅から救急車に乗り込むまで1分足らずだったとオカンは記憶していますが、その様子をつぶさに観察していた人がいたようなんですね。
オトンを見て、「ガスを吸ったような感じで、もがき苦しんでいた」とご近所さんに伝えたのだとか。
噂はすぐに広がり、その夜には「赤ん坊(わたし)がいるのに、ガスで一家心中ですって」という話で持ちきりになったのです。

わたしたち家族の姿を見ようものなら、大きな声で噂話をしたり、好奇の目でジロジロ見たり…。
とてもじゃないけど、住み続けられるような状況ではなかったとのこと。


というわけで、正解は、

変な噂を立てられ、人の目が耐えられずに引っ越した!

でした!

「人の噂も七十五日というけれど、75も数えられないよ。あのときは二重苦(29)で限界だった」と、オカンが謎の名言を残しています。


さぁ、どうだったかなぁ〜?良い子のみんな、当たったかなぁ?

ちょっと簡単すぎたかな。

正解したお友達がいたら、お姉さん(ずうずうしくてごめん)に教えてね。

 

ちなみに、全日本プロレス元三冠王者の鈴木みのるさんをインタビューさせていただいたとき、ツカミで松原商店街生まれとご挨拶して、いきなり盛り上がりましたよ。

 

鈴木みのるさんインタビュー記事

https://hamarepo.com/story.php?story_id=6781

 

 

あれ、ハマッコのサラブレッドの話はどうなっちゃったんだろうね。
またの機会にじっくりと…。

尚、クイズに正解した方の中から抽選で3名さまに、着払いで著書を送らせていただきます。


にこっ。

愛愛

大男そう見え知恵が回り兼ね

  • 2020.05.10 Sunday
  • 12:29

最近、視力が落ちている気がする。

育休中で長時間パソコンと向き合うことはなくなったけれど、アロハ(むすめ)のお昼寝中は照明を落として静かに家事をこなし、深夜の授乳時はほぼ真っ暗。

どうやら目が疲れているようだ。

 

毎年、健康診断に向けて仕上げていくと、裸眼で2.0を叩き出すが、今は左1.5、右1.2くらいまで落ちた模様。裏は取っていないが、体感的にそんな感じがする。

 

そのせいで、最近も怖い目にあった。 

筋トレやヨガ教室を休んでいるいま、唯一の運動は夜のウォーキング。 

コビット(だんな)がアロハを寝かしつけている間に我が横浜村を徘徊している。

畑に電灯はひとつもなく、闇の静けさが自分の呼吸音を吸い込んでいく。 

村の朝は早く、夜はもっと早い。

引越してきて間もなくのころは何も見えなかったが、だんだんと大木や神社の鳥居の輪郭がぼんやりと浮き立つようになってきた。

しかし、最近は目が霞みほとんど見えない。 

 

やばい、鳥居の後ろに誰かいる。

視力が落ちたせいか、気付くのが遅れた。

大きな帽子を深めに被った大男。春だというのに裾の広がったトレンチコートを着てこちらをじっと見ている。

怪しさ極まりない。怖い。 

咄嗟に携帯電話を耳にあて、極めて明るい声を出した。

立ち止まりエア会話をしながら様子を見る。

 「あぁ、お久しぶりです。えーウケるぅぅ」 

男を気にしながら架空の会話をしているので支離滅裂だ。

これでは久しぶりに電話をくれた先輩がいきなり一発ギャグをかましていることになっている。冷静にならなくては。 

「そうですよねぇ、開幕が待ち遠しいですね。うん、ですね、3割は打ってほしいですよね」

なんとか会話らしくなってきた。

10分近くしゃべり続けるが、男は微動だにしない。

こうなったら早歩きで通り抜けようかと思ったが、なにせこんな時間に身を潜めているような男だ。 背後にまわられたらお終いだ。

わたしは大胆な策に出た。それとなくカニ歩きをし、(ぜんぜん、それとなくならない)男の動きを警戒しながら横切る作戦だ。

そろり、そろり。

 次の瞬間、わたしは驚いて声を上げた。  

 

「え、灯籠?」 

 

それは大男ではなく、石碑の灯籠だった。 灯籠に気付くのに10分もかかってしまった。  

 

 

大きな帽子を深めに被った大男。春だというのに 裾の広がったトレンチコートを着てこちらをじっと見ているw

 

 

大きな帽子を深めに被った大男。春だというのに 裾の広がったトレンチコートを着てこちらをじっと見ているww

 

 

大きな帽子を深めに被った大男。春だというのに 裾の広がったトレンチコートを着てこちらをじっと見ているwww

 

 

自分でじわるくらいの自意識過剰。

 

ハマスタのライトスタンドから投手の球種がわかる自慢の視力に戻りたい。

いつ開幕してもいいように、仕上げておかなければ!

 

 にこっ。

 

 愛愛。